日本のがん治療は、昔に比べると格段に進歩を遂げています。小児がんの約七割は治ると言われていますし、白血病や悪性リンパ腫も治る時代になっています。それらを下支えしているのが、新薬の研究開発ではないでしょうか。
研究機関は寝る間も惜しんで研究を続けていますし、欧米との過酷な競争を繰り広げています。そして、そんな研究機関の中心が薬剤師です。彼らは薬のエキスパートでもありますし、何度も実験を重ねて新薬の開発にたどり着きます。
薬剤師の就職先としても一番に名前が上がりますし、やりがいの多い職場と言えるのではないでしょうか。肝心の条件面ですが、平均年収も高いですしモチベーションを保つには十分です。女性の研究者であれば、出産や育児休暇を経ても職場復帰がし易いのではないでしょうか。ただ、就職を果たすにはかなりの努力が必要になります。全国的に薬学部の数が増えていることで、学生の質の低下が懸念されています。事実、国家試験の突破率は下がっています。薬剤師の不足を補う政策が、裏目に出ている状況でもあります。人の命が懸かっている仕事ですし、簡単な覚悟では働くことが出来ません。若手からベテランに至るまで、常に高いスキルを持っておくことが重要です。早出や残業の多い職場でもありますが、研究機関の発展こそが住み良い日本を作って行くのではないでしょうか。ドラッグストアや調剤薬局からの転職も増えていますし、多様な人材が結集することで、薬の世界も発展して行くのではないでしょうか。日本人の平均寿命は世界一ですが、潜在能力はまだ眠っているはずです。若手の育成も急務ですし、課題もたくさんあります。研究を重ねることが、明るい未来を描きます。